2015.10.05
園長先生の日記
2015/10/05 におい (二葉幼稚園)
バスのおじさんがキンモクセイを一枝持って来てくださった。
けっこう大きな枝で、家の庭に大きな木があるのだという。
さっそく園の玄関前に飾った。
今年は花のつき方が少ないせいか香りがたりない。
「また持って来ますよ」とバスのおじさん。大いに期待している。
私はこの秋を知らせるキンモクセイのにおいが大好きだ。
ずっと前に子どもたちに「どうだ!いいにおいだろう?」と言ったら「トイレのにおい…。」と言われた。「それもそうだな…」と頷いた。
家の近所にもキンモクセイがあって、通りすがりににおいがただよって来る。キンモクセイの香りは不思議なことに、そのにおいの発信源がつかめない。
どこからともなくにおってくるのだ。このキンモクセイのにおいからいろいろな記憶が思い出されて来る。
人間の記憶を思い出させるものに、においの力は大きい。
カレーのにおいがすると、一家団欒の食卓が目に浮かぶ。
記憶が場面として浮かび上がって来る。
幼い子どもはきっとご両親のにおいをしっかり記憶の底に蓄えておいて、いつかそっと思い出すんだろうな…とふと考える。